公益財団法人アフィニス文化財団様

概要

演奏家が集う夏の音楽祭をオンラインで開催
決め手は「技術力の高さと担当者の熱意」

公益財団法人アフィニス文化財団様
オーケストラへの助成や音楽会への研鑽支援などを事業の柱とする公益財団法人アフィニス文化財団。
同財団が制作まで手掛ける夏の一大イベント「アフィニス夏の音楽祭」では、オンラインでの室内楽セミナーを実現すべく、NTTデータ ウェーブが提案する音楽用高音質マイクを内蔵した小型ビデオカメラを使ったソリューションを導入しました。

演奏家が集う夏の音楽祭をオンラインで開催決め手は「技術力の高さと担当者の熱意」
 Point1  
国内外の音楽家が一堂に会して共演する夏の音楽祭。
オンライン開催を模索したが、
専用回線は費用面により採用できず

 Point2  
国内の各拠点で、IT専門家不在時のセミナー実施に対応するため、
提案ソリューションでは性能に加えて使い勝手も重視した。

 Point3  
セミナーの成功に向け、音楽家の目線で考えてくれるから、
プロの音楽家も含め信頼してすべてを任せられた。

導入の背景と課題

夏の音楽祭がコロナ禍で中止に
オンラインでのやり取りによる 新たな開催方法を検討

 

公益財団法人アフィニス文化財団は毎年の夏、海外のトッププレイヤーと日本のプロオーケストラメンバーが一堂に会して共演する「アフィニス夏の音楽祭」を開催してきました。この音楽祭では、さらなるスキルアップを目的とした日本全国のプロ音楽家が開催地に集結し、海外からの招聘演奏家とともに室内楽のアンサンブル(四重奏~八重奏)を披露する「コンサート」を実施します。さらに、その室内楽のリハーサルを一般公開し、ときには演奏家が観客とも触れあう「セミナー」も人気のイベントでした。
しかし、2020年はコロナ禍の影響で、国内外から個人の演奏家が集まって共演することが厳しい状況だったことから、開催を中止にせざるを得ませんでした。そこでアフィニス文化財団は、翌2021年の音楽祭について「参加対象を同一の楽団メンバーに限定し、来日できない海外の演奏家とのやり取りをオンラインにすることで、何とか開催できないか」と考え、2020年秋からオンラインでの開催を検討し始めました。
最初に相談を持ち掛けたのは、以前から付き合いのある地方のテレビ局でした。しかし、海外とのやり取りなどにテレビ局が用いるような専用回線を利用する方法は「莫大な費用がかかるため、選択肢として無理でした」と同財団の事務局チーフスタッフ 小﨑 久美子氏は明かします。そこでアフィニス文化財団は、同財団の出捐者である日本たばこ産業株式会社(JT)のIT部門に解決策を相談したところ、JTのICT環境の構築・運用に長年携わっているNTTデータ ウェーブを推薦されたのでした。

 

提案したソリューションでは、誰でも簡単にセッティングできるシンプルさと使いやすさを追求

相談を受けたNTTデータウェーブはさまざまな検討を重ね、コストパフォーマンスを考慮して通常のインターネット回線を使用し、一般的なWeb会議ツールである「Zoom」と音楽用の高性能マイクを内蔵したビデオカメラをWebカメラとして活用するソリューションを提案。最終的に、2021年の音楽祭で利用されることが決まりました。
このソリューションについて同財団 事務局スタッフ 野口 絵里奈氏は、「音質や画質がとても高いだけでなく、デジタルに関してはほぼ素人の私たちでも簡単にセッティングできるほどの使い勝手の良さでした」と高く評価します。この点について同社 ネットワークサービス部 主任 井出 信人氏は、「性能や品質を求めつつも、シンプルさや使いやすさにも可能な限り配慮しました」と説明します。
この「シンプルさ」や「使いやすさ」は、オンライン開催の実現においてとても重要なポイントでした。なぜなら、コロナ禍で人の移動に厳しい制約がある状況では、全セミナー会場 にNTTデータ ウェーブが赴くことができず、機材のセッティングを現地の演奏家本人(あるいは楽団のスタッフなど)が行う必要があったからです。そういった事情も踏まえると、使いやすくセッティングも簡単なソリューションを提案できたことは、「今回のようなケースではベストな選定でした」と井出氏は振り返りました。

 

導入効果と今後の展望

音楽に対する理解や熱意があり
セミナーの成功に妥協しない
担当者だからこそ
安心して
すべてを任せられた

 

このように、NTTデータウェーブから提案されたソリューションはとても満足度の高いものでしたが、アフィニス文化財団がそれ以上に満足し、NTTデータ ウェーブを選んだ理由には担当者が大きく影響しました。小﨑氏は、今回担当した井出氏と同社 ネットワークサービス部 部長 大高 篤志氏と実際に話したことで「もうNTTデータウェーブしかないと、迷いなく選びました」と語ります。
このような高評価に至ったポイントは、両氏に音楽に対する理解や熱意があった点に加え、「セミナーを成功に導くための要因」に強いこだわりをみせた点にあります。両氏は、当初アフィニス文化財団がNTTデータ ウェーブに期待していたオンライン環境の通信品質だけにとどまらず、「演奏家の目線に立った環境作り」を提案しました。
例えば機材などの事前検証に際して、アフィニス文化財団や音楽家のメンバーはコロナ禍や時差の問題を踏まえて「どこまで検証する必要があるのか」を考えあぐねていました 。しかしNTTデータウェーブからは「アンサンブル全員での音出し確認を実施すべき」と強く勧められました。そこで実際に楽器を使って検証してみると、マイクの位置や設定、会場の広さなどによって音の聴こえ方が大きく変わること、アンサンブル全員で検証する意義、海外の演奏家の聴こえ方を確認することの重要性などを実感しました。
小﨑氏は、プロの音楽家も含めて「改めて検証の重要性に気づかされました」と当時を振り返ります。さらに、演奏家の調整が難しかった拠点では、NTTデータ ウェーブが音源を用意して代役を担ってくれるなど、その柔軟な対応も高く評価します。このように、お客様の真の目的にコミットするビジネスを手掛けるNTTデータ ウェーブだからこそ、アフィニス文化財団や音楽家のメンバーは同社を信頼してすべてを任せられたのでした。


 

今後も可能な限りライブ形式での 音楽祭の開催を目指す
オンラインとの組み合わせもあり

同財団 事務局 チーフスタッフ 成松 未央氏は「今回のオンライン開催は思った以上に 限界に挑むような挑戦でしたが、おおむね実現できたのは素晴らしいものでした」と実感しています。今後についてはもちろん、可能な限り本来のライブ形式での開催を目指す考えですが、このスタイルでの成果も十分に感じており「ライブとオンラインを組み合わせたハイブリッドな構成もありかもしれません」と付け加えます。
一方でソリューションを提供した大高氏 は、「遠隔地に高音質で何かを伝えるという意味では、今回のような音楽祭に限らず、さまざまなシーンでの活用も可能でしょう」と提案します。井出氏も「その際には、我々がしっかりフォローしていきます」と力強く語りました。

お客様プロフィール

本 社〒107-0052 東京都港区赤坂2-13-5 赤坂会館ビル4階
代表者理事長 涌井 洋治
URLhttps://www.affinis.or.jp/
 

公益財団法人アフィニス文化財団
事務局
チーフスタッフ

小﨑 久美子

公益財団法人アフィニス文化財団
事務局
チーフスタッフ

成松 未央

公益財団法人アフィニス文化財団
事務局
スタッフ

野口 絵里奈

 ※本掲載の製品名称およびロゴは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。